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仕事の基本はプロジェクト

コンサルティングファームの仕事は、基本的にはプロジェクト単位で仕事を行います。
基本的というのは、近年、総合系・IT系のコンサルティングファームでは運用保守や、BPO(Business Process Outsourcing )等も行っており、一概にプロジェクトで区切ることができないような形態が出てきているためです。
しかし、このような形態はまだまだ稀であり、大半は、プロジェクト単位での仕事になります。

プロジェクトの期間は対象となる課題や組織により異なりますが、短くて3か月程度のものから、グローバルでの物流システム展開(ロールアウト)等大規模なものは数年に及ぶもののあります。コンサルタントは、これらのプロジェクトに全期間または一部の期間にアサイン(仕事を割り当て)され、仕事を行うことになります。

実際のプロジェクトの例

実際のプロジェクトは、以下のようなものがあります。
・グローバルサプライチェンの見直し/SCMの導入/ロールアウトプロジェクト
・全社へ成果主義人事制度の導入プロジェクト
・決算早期化プロジェクト
・会計/人事SSC(シェアード・サービス・センタ)導入プロジェクト
・次世代リーダの選抜、育成プロジェクト
・合併会社の人事制度作成およびシステム構築プロジェクト

※具体的には、下記のように各コンサルティングファームでプロジェクト事例を公開していますので、それを確認するの正確であり、補足もあるため理解が進むと思います

プライスウォータハウスクーパース
成功事例:
http://www.pwc.com/jp/ja/advisory/research-insights/track-record.html

事業リスクの評価と管理手法の導入
商品価格や為替の変動によるクライアント全社収益への影響を予測するための新たなリスク管理手法を導入しました。外部機関の予測、過去データを基にした将来シナリオの策定、および評価モデルの構築を中心に支援しています。

自動車関連企業における長期ビジョン策定支援
自動車関連企業であるクライアントに対して、将来的な外部環境変化を踏まえた長期ビジョンの策定支援を行いました。

アビームコンサルティング
事例一覧:
http://jp.abeam.com/collaterals/casestudies.html

フィールド業務支援のためのモバイル統合基盤を構築 コミュニケーションの促進、業務効率向上を実現
洗剤、トイレタリー用品は国内トップ、化粧品は2位のシェアを誇る花王グループ。さらなるサービス向上のため、百貨店や量販店、ドラッグストアで販売を行うフィールド業務従事者のモバイル統合基盤構築、スマートフォン導入を計画。そのパートナーとしてアビームコンサルティングを選定し、コミュニケーション強化、業務の効率化などを実現した

企業の抱える課題を解決するために様々なプロジェクトが起きるため、多種多様、同じ条件(コンディション)のものはなく、夫々の課題を解決するために、コンサルタントは、日々知恵を絞りクライアントとプロジェクトの成功のため、業務を遂行することになります。

業務系・IT系のプロジェクトのアサインの特徴

戦略系コンサルティングファームのプロジェクトの特徴は、短期間(3か月)程度の短期間のものが多く、少数精鋭の部隊で乗り込み同じメンバで一気に課題の解決を行います。

これに対して、業務系→IT系になるにつれ、プロジェクトの期間は長くなる傾向があります。
また、システム構築(デリバリ)になると、行うフェーズやタスクにより、作業ボリュームが大きく異なるため(プログラム開発(コーディング)時が多い※)、プロジェクト期間中にプロジェクトメンバの追加要員のアサインやリリース(プロジェクトから離任する)が発生します。
開発者については、開発費の抑制のため、プロジェクトに常駐させるのではなく、海外の開発者を使う(オフショア)や国内の人件費に安い地方を使う(ニアショア)等も多く行われています。

この時期は、特に得意な分野に応じたメンバ交代の発生が多くなります。ただし、業務の担当者のようなプロジェクトの中心となるメンバは、全期間参画することが多くあります。
(クライアント業務担当者とのコンタクトが多いメンバを多く交代させるとクライアントからの信頼を失うケースがあります)。

また、若手コンサルタント(アナリスト、コンサルタント)は、ほぼ、専業でのアサインになりますが、マネージャになると、小規模のプロジェクトを並行して管理することが多くなります。ただ、必ずしも兼任ということではなく、大規模なプロジェクトの場合などは、管理する要員や複雑な課題も多くなるため、専任で多数のマネージャが常駐する場合も多く見受けられます。

コンサルタントの一日の過ごし方の例(ランク/ロール別)

私の経験からですが、1日の過ごし方は以下のような感じです。

1日の過ごし方(マネージャ/プロジェクトマネージャ)

9:00   自社オフィスへ出社
メール等をチェック

10:00  A社の作業進捗について内部ミーティング

12:00  昼食をとりつつB社へ移動

13:30  B社でクライアントと次フェーズ進め方のディスカッション

16:00  自社へ戻り翌日のA社へのプロジェクト進捗報告資料作成

19:00  提案中のZ社の提案方針についてパートナーとディスカッション

21:00  自席で夕食をとりながら、ディスカッションを受けて、提案書のドラフトを作成

23:00  帰宅

1日の過ごし方((シニア)コンサルタント/チームリーダ)

9:00   クライアント先出社
メール等をチェック

10:00  クライアントと業務課題および解決の方向性についてディスカッション

12:00  プロジェクトメンバと昼食

13:00  チーム進捗報告資料の作成

16:00  下位チームメンバー作成資料のレビュー

18:00  翌日の会議資料の作成

23:00  帰宅

コンサルタントの仕事の流れとスキル

コンサルタントの基本的な仕事の流れは、インプット→資料作成(アウトプット)→報告が基本的な流れです。
インプットは、紙ベースであったりクライアントとのディスカッションであったり様々です(ディスカッションのために資料を作成したりもします)。

インプットに対して、自分がどのように考え、その考えをクライアント等の相手に理解してもらうための資料を作成する(アウトプット)することが大切になります。

特に上位コンサルタントになればなるほど、大きな課題や、複雑な課題、抽象的な課題のソリューションを相手に納得感を持って伝えることは非常に難しいため、このアプトプット(特にドキュメントスキル)はとても大切になります。

ディスカッション等で課題を引き出し、資料を持って相手に伝える、一連のコミュニケーションスキルはコンサルタントにとってコアとなるスキルになります。

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