コンサルティングファームに所属するコンサルタントが転職する場合、一番多いのはやはり同業他社ですが、事業会社への転職も意外と多いと思います。これは、コンサルタントの仕事は、一企業の制度や属人化した環境でのみ能力を発揮することができないという類のもではなく、その業界や業務をバックボーンとしているため、汎用性が高いと思います。このため、コンサルティング業界を離れ一般事業会社へ転職しても、一定のパフォーマンスを発揮することができる(期待されている)ためだと思います。

また、コンサルタントの仕事は基本的にはプロジェクトで行われるため、プロジェクト遂行能力も評価対象となることが多いと思います。

 

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事業会社へ転職

事業会社と書きましたが、コンサルティングファーム(コンサルティング会社)以外の会社と理解してください。

他の業界では、転職時に他の業界に転職することが難しい場合もありますが、コンサルティングファームからの転職者は、他の業界(事業会社)への転職者が多いです。

また、年齢が高くても(30歳を超えても)問題ありませんし、35歳を超えていても、(マネージャの)しっかりとした経験を積んでいれば、経験を評価してくれる会社も意外と多く、求人票を吟味し、転職エージェントから情報を得てしっかりと戦略をたてれば、例え未経験の業界であってもキャリアアップしての内定は全く無理と言うことはないと思います。

そういった意味では、転職の選択肢は広く、コンサルティングファームからの転職者のメリットであると思います。これは、コンサルティング業界と関係のない事業会社であったとしても、コンサルタントの経験を評価してくれる会社が多いということです。

尚、年収ですが、コンサルティングファームの年収が高いことが多く、通常の転職では、良くて現状維持と言うケースが多いようです。

ただし、コンサルティングファームの経験が買われて転職先で部長クラス迎え入れられる等成功すれば、アップすることもあるようです。

 

事業会社へ転職する理由

前述のように、年収自体は下がることが多いのですが、それでも事業会社へ転職する理由は、なんでしょうか。
もちろん十人十色だと思いますが、大きく分けると2つに分けられると思います。

  • 実務に触れたい
  • コンサルタントから離れる

実務に触れたい

コンサルタントの仕事は実務ではありません。戦略系では、プロジェクト期間も短いものも多く、課題設定、分析、報告書の作成でプロジェクトが終わることも珍しくありません。

デリバリを行うようなプロジェクトであっても、稼働後サポートを半年間等で、どうしても「企業戦略を提言して終了」、「新業務を構築して終了」、「新システムを稼働させて終了」と言ったように、その先を見ることができません。

例えば、新業務であれば、実際に運用を行い、どこに問題があるか評価を行い改善する。実際に構築した業務で更に計画をたて(Plan)、計画沿って実行する(Do)、再度評価を行い(Check)、また改善を行う(Action)と言ったような、現場でPDCAサイクルを回したくなります。

また、SCMを専門にしているコンサルタントであれば、自社の製品としての物流を管理したい、システムを構築し、運用したい、と言う欲求が生まれてきても不思議ではないと思います。

「コンサルは虚業だ」と言う言葉を耳にすることもあります。
私自身は、そこにクライアントからの需要やリクアイアメントがあり、契約に基ずく成果物を納品しており、更に、ありがたいことにクライアントから感謝の言葉を頂けたりていましたので、虚業だとは全く思っていません。しかし、その会社の当事者としてプロジェクトにかかわり、プロジェクトが更にその後も当事者としてPDCAを回したいという衝動に駆り立てれることが、少なからずあります。

現場志向で転職を希望する方が多いと思います。

コンサルタントから離れる

コンサルタントはハードワークにも書いて言いますが、やはりコンサルタントと言う職業は、精神的にも肉体的にもハードです。

企業の一大プロジェクトや会社の合併、業務の変革等のプロジェクトに毎回参加するためプレッシャーも強いです。そのお陰で、通常のビジネスシーンではなかなか経験することのできないことを毎回経験でき、自身も成長できると思いますが、ふと立ち止まった時に、もう少しペースを落としてもいいのではないかと考えることがあるのも事実です。

特にライフイベント(結婚、妊娠、出産)などがあると、仕事中心から家族に軸を移す、と考えることも自然ではないでしょうか。

コンサルタント職は、非常にやりがいがある仕事だと思いますが、やりがいがあるだけに、毎回その状況が続くことを考えたとき、コンサルタント職から一度離れるということもあるのだと思います。

尚、詳しい理由は知りませんが一度、コンサルタント職を離れ、事業会社へ転職したものの、出戻りで戻ってきた人は何人もいます。

何処のコンサルティングファームも出戻りについては、比較的寛容です。一度事業会社へ転職し、経験を積んで、再びファームでバリバリ働きたいと考え戻ってくる方も多いのではないかと思います。
(決して事業会社だから楽と言うことではなく、転職時に自分の求めた環境に転職しているということです、ご理解ください)

 

 経験を活かす

転職先の部門は経験を活かす

戦略系の経営コンサルタント(ビジネスコンサルタント)であれば、経営戦略室や新規事業の立ち上げ責任者等、人事系コンサルタントのであれば人事部など、それぞれの専門分野の部門に転職します。

またIT系コンサルティングファームであれば、専門分野の部門(人事部や経理部、購買部等)に加えて情報システム部門への転職者が多くいます。

また、主にマネージャ以上の話ですが、雑誌等のメディアにも登場するような有名コンサルタントになってくるとヘッドハンティング会社を通じてのオファーもあるようです。当然パートナーなどは役員待遇での受け入れとなると思います。

クライアント先へ転職

正確には元のクライアント先ということになりますが、転職する場合もあります。コンサルタントの仕事は基本的にクライアント先でプロジェクトを行います。クライアントと一心同体で課題の解決にあたるため、クライアントとも絆が生まれる場合があります(残念ながら疎まれることもあります(泣))。

そんなクライアントとは、プロジェクトが終わっても仕事を抜きにして飲み行くことが多くありますが、ふとしたことがきっかけで、転職や求人の話になったりで転職するということが多いようです。

プロジェクトが終わり暫く経って元のクライアント先と言うのが多いようで、アサインされていたプロジェクトが終わってすぐにクライアント先へ転職、と言うダイレクトな話は、今までには聞いたことはありません。

 

コンサルティングは実務経験ではない

事業会社への転職は、実務経験を求められることもあります。1点注意なのですが、コンサルタントはあくまでもコンサルティングであり、実務経験かと聞かれればNoという判断の会社が多いです。

ただ、コンサルティングファームに所属していれば、そこは先方も一定の理解をしてくれ、業務知識等は面接で確認等になると思います。このため、面接や職務経歴書では、希望する業界、業務の知識やスキルをしっかりとアピールすることが大切です。

若手は業務知識をアピール

新卒でコンサルティングファームに入社した場合は、どんなに業務フローを定義しようが、新業務の定着のためクライアントの実業務をフォローしようが、稼働後に一緒に運用にあたろうとしても正規の実務経験とは、言い難いものがあります。正確に言えば業務知識は豊富であるが、実務は未経験者と言うことになります。
(BPOで実業務を行っていれば別ですが)

ただし、特に若手(20代)は、業務経験がなくてもその業務の知識があることが示せれば問題がないことが多くあります。転職エージェントにフォローしてもらいつつ、職務経歴書や面接の場でしっかりアピールすることが大切です。

30歳からはマネジメントをアピール

事業会社への転職は、同業他社以上に年齢が大きな要素になります。
このため、実務経験がない状態で年齢が高くなる(30代半ば以降)と業務知識をアピールできても、一般的には事業会社の転職は難しくなってくる傾向があります。

したがって、30歳代からは、BPR等の業務知識はもとより、プロジェクトのマネジメントやクライアントとのコミュニケーション(例えばアカウントマネージャをした)をアピールすることをお勧めします。

30代半ば以降になると、年齢的には転職先でもマネジメント層(管理職)、または一歩手前となりますが、マネジメント層については特段の理由がなければ、社外から中途者を調達するよりも社内で調達するケースが多いためです。

日本の人口構成は団塊世代と団塊Jr世代が多く、若手が少ない状態です。会社は丁度団塊Jrが管理職への待ち行列を作っている状態です。更に会社はフラット化を進めており、ただでさえ管理職は減る傾向にも関わらず、「一般的には」わざわざ外部から管理者を受け入れる必要性が低いためです。

ただ、これはあくまで「一般的には」であり、求人によっては、例えば会社によっては、経理システムを刷新するために新たに経理システムの導入プロジェクトのマネジメント経験者を募集する等、コンサルティングファームの経験が多いに活かせる募集が多くあります。

年齢が高くなってからの転職において、重要なポイントはマネジメント経験になります。
求められるマネジメント経験とは、プロジェクトのマネジメント経験および自部門のマネジメント経験です。
両者に共通するのは、ビジョンを示して人をリードすること(人を引っ張る)です。根底にあるのは、ヒューマンスキルや、周りを巻き込んで物事を推進する力です。 何れにしても年齢が高くなってからの転職は事業会社への転職に限らず、マネジメント力が必要になりますので、キャリアを考える上では意識することが重要です。

 

転職エージェントを活用しよう

転職エージェントを通じてアンテナを張っておき、このような自分の得意分野での募集に出会えれば、通常の確率以上に高い確度で内定を獲得できます。

元のクライアント先へ転職するような特殊な事情以外は、広く求人があったほうが有利となります。このため、転職エージェントに登録して、情報集することが大切になってきます。

コンサルティングファームで働いていれば、業務が忙しく、転職のための時間を確保することが難しいこともあると思います。転職エージェントを活用して、効率的に活動を進める必要があります。

特に、30歳を超えてくると求人を集めて、そこから厳選し戦略を立てることが大切になります。また、新システムの導入や新事業の開始は未公開求人(シークレット求人)でエージェントが情報を持っていることもあるため、是非転職エージェントに登録し、情報を収集することをお勧めします。

 

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