「コンサルタントは激務」と言う話を聞きます。それは半分当たっていて、半分は間違っていると個人的には思っています。
コンサルティングファームの仕事にも書いていますが、基本的にコンサルタントは、プロジェクトにアサインされ、プロジェクトで業務を遂行することになります。
どこのプロジェクトも激務ということはなく、スケジュールに余裕があったり、要員に余裕があるプロジェクトにアサインされると、定時で帰れることも少ないですが、あったりします。
逆に、忙しいプロジェクトにアサインされれば、帰る時間は遅くなり、必要に応じて休日出勤も発生します。
また、忙しいプロジェクトでも、フェーズの切れ目等で報告書を仕上げる、等あれば、徹夜をしたり、タクシー帰りが続いたり激務となってしまいます。
たまにですが、タクシー帰りと休日出勤が常態化するようなプロジェクトがあります。
システム業界では、デスマーチというのかもしれません(笑)。週の半分くらいは、朝方にタクシーで帰宅しシャワーを浴びて仮眠して出社、残りの半分は、朝方まで仕事、自席で仮眠して、朝から普通に仕事、土日も同じで、数か月間と言ったハードワークのプロジェクトも残念ながら、稀にあります。
実際の残業時間(感覚値)
労働基準法では1日の労働時間は8時間、1週間では40時間が上限となっていますから、1か月を4週間と考えれば、1か月で160時間程度が労働基準法で考える勤務の上限となります。
コンサルタントの場合は、ピークで300時間を超えて350時間(極稀に400時間を超える猛者もいます)等数字が出てきますから、世間一般と比較すればやはり激務と言えるでしょう。
ピークでは350時間を超えるといいましたが、平均で190時間~240時間程度の労働時間の人間が多いような感覚があります(個人的な感覚です)。
月でいうと30~60時間程度ですので、多いとは思いますが、それほど激務ということにはならないですよね!?
過重労働については、1カ月の残業が100時間に達した場合に行う労働基準監督署の立ち入り調査があったりします。今後は基準を月80時間まで引き下げる方向との話もあるようですが、80時間を超える人間は意外と多いと思います。
もちろんファームや稼働しているプロジェクト次第ですが、私の感覚値では、月の労働時間の割合は以下のような具合でしょうか。
~ 180 :0.5割 ~ 1.5割
180 ~ 210 : 4割 ~ 6割
210 ~ 240 : 2割 ~ 4割
240 ~ :0.5割 ~ 1.5割
過重労働の抑制
ただし、近年はライフワークバランス、過重労働によるメンタルヘルス等の問題があり、明らかな過重労働は抑制しようする施策あります。
当然、コンサルティングファームも例外ではなく、過重労働については、労働基準監督署が目を光らせているようです。
私が所属しているコンサルティングファームでも、働いた分を正しく記録するこ(残業代の未払いにもつながります)と、36協定の遵守、については、社内で厳しくチェックされていました。
ファームによっては、月に××時間を超えるとメールが届く、年に××時間を超える月が、○回以降も、毎回プロジェクトマネージャと事業部長にメールが発信されるなどのシステムがあったりします。
また、36協定を超えた場合は、事業部長と産業医とプロジェクト管理者(私)と時間超過者で面談をしたことが何度もあります(笑)
ハードワークでも、まとまった有給を取得できる
それだけ、ハードに働いていると、有給休暇は、取得できなないのではないか?と心配になるかもしれませんが、有給は意外と取得できます。
しかもまとまって取れます。
これは、冒頭書いたように、コンサルタントのワークスタイルがプロジェクト単位で行うためです。
プロジェクトの切り替わりのタイミングで仕事が途切れ、有給を取りやすい状況ができるからです。
少し、話がそれますが、プロジェクト単位でアサインされるメリットとして、プロジェクトからリリースされれば、激務から一気に解放されるということがあります。
一般の会社では、比較的だらだらと忙しい状況が続いてしまうのではないでしょうか。
(すみません、話が逸れてしまったので戻します)
このため、プロジェクトとプロジェクトの間に1週間程度、有給取得し海外に出かける人が多かったです。
中には、プロジェクトが途切れたことだけを理由に半月以上続けて有給休暇を取得し、海外を周遊する強者もいました。
このように、プロジェクトリリース後の有給取得できることが分かっていれば、私は、短期的には意外と踏ん張りがききました。 そういうコンサルタントも多いと思います。
マネージャの勤務時間は不明?
マネージャの勤務時間の承認は自己承認となる場合があります。
マネージャの賞与は、通常、自分が管理するプロジェクトの収支によって左右されるため、
自分が残業を申請する
↓
自分の残業がプロジェクトへチャージされる
↓
プロジェクト収支が悪化する
↓
賞与の手取りが減る
と言った連鎖を招く恐れがあるため、正しく申請している人は少ないのではないかと思っています。(詳しくは、残業代のページに書きました)
これは、1日何時間働いても8時間。土日に何時間働いても0時間・・・、となります。
勤怠管理上は、労働時間が一番少なく、実態は一番働いているのが、マネージャだと思います。
これは、あくまで、個人的な考えなのですが、残念ながら当たらずとも遠からずだと思っています。
ちなみに、どの程度働いているかと言うと、先ほど挙げた「月の労働時間の割合」で月の労働時間をそれぞれ、1割~2割程度増しくらいが実態ではないかと思います。
こう考えると、マネージャは責任と権限を持ち、やりがいがあるのは理解できるのですが、やはり働きすぎの実態が見えてきます。
また、マネージャに限らず、残業をつけさせないプロジェクト(ファーム?)も、残念ながら存在しますので、そういう場合は自分が月に何時間働いたかがわからない状況になります。
自分の身を守るためにも、最低限、自分が何時間働いているかは管理しておきたいですね。
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