やはり、コンサルティングファームに所属するコンサルタントの転職先で一番多いのは、同業他社です。
コンサルティングファームは規模を拡大する中で、どうしても同質のサービスを提供することが多くなり、それは、どこのコンサルティングファームでも、同様のソリューションを提供しているケースが多くある、と言うことになります。
このため、コンサルティングファームによって多少仕事の進め方が違う部分はありますが、人間関係やコミュニケーションロスの観点を除けば、同じ業務やパッケージソフトのソリューションのプロジェクトであれば、ほぼ同じパフォーマンスを発揮することが可能であるといっても過言ではないと思います。
同業他社(コンサルティングファーム)への転職
転職で一番多いのは、やはり同業他社への転職です。半数以上はコンサルティング業界の同業他社へ転職しています。
コンサルティングファームは、他の業界に比べて年収水準が高いことが多く、年収を下げずに転職したい場合は、同業他社は選択しとしては外せないと思います。
また、コンサルティングファームで実績を残すことで、転職による年収アップも十分に狙うことができます。
特に外資系のファームは、給与水準が高いため、内資のファームのコンサルタントが外資系ファームに転職する場合は、年収アップを期待することができます。
エージェントと伝手をフル活用
転職エージェントに登録して、転職するケースが一般です。転職エージェントと継続的にコンタクトをとっている場合は、登録は不要ですね。
また、コンサルティング業界歴が長くなるにつれて、元の同僚が別会社に転職していたり、先輩のマネージャに引っ張られたりして、同業他社へ転職することが多くなってきます。
コンサルティング業界でも、その業務や業界は比較的狭い世界になるため、業界で長い間活動していると自然と知り合いが増えます。
年齢が高くなるにつれ、その伝手で転職先を探すケースが多くなります。
転職エージェントと自身の伝手をフルに活用して、自分の希望するファームを探します。
紹介制度の活用
コンサルティングファームでは、優秀な人材を確保するため、従業員からの人材紹介制度を行っている場合が多くあります。
人材紹介制度とは、在籍する従業員が知人を自社に紹介し、無事に入社(転職)することができれば、紹介者に10万円(クラスに応じて数十万になることもある)が支給される制度のことです。
このため、臨時収入を得ることになるコンサルタントは、比較的、紹介に積極的です。
ファームとしてもエージェントを通すと年収の3割等の報酬を支払う必要があるため、コンサルタントとファームともWin-Winです。
更に言うと、希望の転職が実現すれば転職者もWinですので、3者ともにWinです。
ちなみにですが、エージェントを通した(採用後に報酬が発生する)ことにより、紹介制度と比べて不利になるかといえば、全くそんなことはありません。転職エージェントへの報酬を節約た結果、良い人材が取れないのでは、本末転倒です。
私の知る限りでは、エージェントからの紹介でも、区別することなく面接・選考を行っていました。
自分の経験を活す
同業他社への転職は、自分の経験を活かして求められるクラスやロールに対して安定的にパフォーマンスを発揮できるメリットがあります。
総合系・IT系コンサルティングファームへ
同じコンサルティングファームといっても、大手の総合系・IT系のコンサルティングファームのカバー領域は広く、また、得意な領域も異なるため、転職し環境を変えることで新しい挑戦もしやすいと思います。
同じ組織に長く在籍していると、どうしても自分の得意分野の仕事のプロジェクトばかりにアサインされる傾向が出てきます。
安定して能力を発揮できることは良いですが、チャレンジ、ストレッチと言う意味では、物足りなく感じることがどうしてもあります。
例えば、これまではSAPの管理会計を中心にプロジェクトに参加したが、転職後はSAPから離れ内部統制およびリスク管理を主としてプロジェクトに参加する等です。
新天地にて将来のやりたいことを視界の片隅に置きつつ、得意分野で結果を残してアピールするというやり方が賢く失敗の少ないやり方だと思います。
(もちろん、ドラスティックに別のベクトルに進むのも転職の魅力ではありますが)
特化系ファームへ
また、これまでの専門的知識を活かして、より特化した分野を得意とするファームへの転職が多くあります。
具体的には、総合系のコンサルティングファームでは、人事を専門にSSCやERPの導入を中心にプロジェクトに参画していたコンサルタントが、人事に特化したコンサルティングファームである、マーサー・ジャパンやヘイグループコンサルティングといったコンサルティングファームへ転職するという具合です。
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