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コンサルティングファームの研修は充実している

コンサルティングファームの教育研修体制(主にトレーニング)について書きます。
特にコンサルティング業界の未経験者は、どのような教育制度があるのか気になるポイントになる点ですので、私の知る範囲ですが、なるべく丁寧に書きたいと思います。

研修制度ですが、他の業界に比べて充実しています。
またコンサルティングファームでも、規模の大きいファームのほうが規模のメリットの面からもコースのバラエティ、量、質の面を鑑みると充実している傾向があります。

具体的なコース

  • MicroSoft Officeの操作(Word、Excel、PowerPoint、Access)
  • ドキュメンテーションスキル
  • 論理的思考
  • コミュニケーションスキル
  • IT系に力を入れているファームの場合はSAP等の技術的スキル
  • プログラミング演習(ABAP,SQL等)
  • 会計/簿記関連
  • プロジェクトマネジメント
  • 課題解決のケーススタディ
  • 提案力の強化(ケーススタディ含む)
  • プレゼンテーション(実演含む)

等があります。

ファームによっては、ドキュメンテーションやコミュニケーションなどは、アナリスト向けやコンサルタント向けと言う具合に各ランクをターゲットにコースを設計されていることもあり、自身の能力やロールにあったコースを選択することが可能です。

 

コンサルティングファームの研修コースの特徴

意外と基本的なコースも多い

コンサルタントはプロフェッショナルな仕事ですが、新卒で入社した人間が、ExcelやPowerPointをビジネスレベルで使いこなすのはまず無理です。 ExcelなどのOfficeのスキルを軽視する方もたまにいらっしゃいますが、私はとても重要であり、コンサルタントには必要不可欠なスキルであると思います。特に入社間もないアナリストやコンサルタントクラスの人間には特に重要で、各種の分析や管理表にはExcelは欠かすことのできないツールです。 コンサルタントの業務量は膨大でしかも間違えが許されません。その圧倒的な作業量を支えるのはExcel等の知識であることは疑う余地はありません。また、自分の考えを具現化するツールとしてPowerPointは必須の知識です。

ファームとしても、この辺り重要性は十分承知しているため、基礎的なこの辺りもしっかりフォローできる体制になっています。会計等の業務に関する講習だけでなくOffice関連の講習も充実しているファームが多いです。

 

受講する時間は確保することができるか

研修のよくある事例(課題)として、コースを設けたのは良いが、実際はプロジェクトでの業務が忙しく、受講することができないことがあります。

この点は、各ファームとも工夫して受講させる仕組みを設けています。

例えばあるコンサルティングファームでは、プロモーション(シニアコンサルタント→マネージャのような昇格)の際には、必ず受講しなくてならない必須のコースを多数設けています。
この必須のコースを受講していなければプロジェクトのアサイン先でどれ程プロジェクトに貢献しても例外なく昇格することはできません。
本人はもとより、本人の上司も受講させる責任を負い必ず受講させるようにします。
プロジェクトが忙しい場合などは、上司から直接プロジェクトマネージャに日程調整を行うことも珍しくはありません。

また別のコンサルティングファームでは、年間で受講するコース数(時間数)の下限を設けて、下限を下回る場合は、評価を下げるという施策をしています。具体的には3年間で120時間と言う具合です。年平均では40時ですから、相当な時間数です。
このため、本人はこの時間数をクリアするために必死で受講することになりますし、計画的に受講を進めます。
このような制度があるため、プロジェクトのマネージャなどもプロジェクトが忙しくても、受講のための時間の確保に対しても一定の理解を示すことができます。

 

 

教育の質は高いか

研修の質を左右するのは、教育の講師ですが、講師には2通りあり外部講師を招いて行う場合と社内の知見者が行う場合です。

前者は教育のプロですので、一定のレベル以上の質を期待することができます。コース内容は都度ブラッシュアップされますので、陳腐化されたコースが残るようなことはありません。
外部講師の場合は、講義終了後のアンケートの結果が悪い場合は、交代となるため、質も常に一定以上の講義が期待できます。

また、後者の社内講師のほうは、質を心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、非常に高いです。
私個人としては、全般的に外部講師が行うよりも質が高く、納得度も高い研修が多かったです。
理由としては、講師を担当する人物が、現場で活躍している現役コンサルタント(基本的にはマネージャ以上)と言う点が非常に大きく、時々の話題を含んだ進行や、実際の現場での出来事や体験談を織り交ぜての具体的な例示はとても参考になるものばかりです。

特に提案力の強化、ケーススタディなどはマネージャ以上をターゲットにパートナーやプリンシパルが直接講師を行うことがあり、コンサルティングに対する考え方や自分の仕事の進め方などについて再考する良い機会になります。

これらの講習は、場合によっては外販されている場合もあり、わざわざ社外の人間が高い講習料を払って受講しているコースもあり、その質の高さが分かっていただけると思います。

 

 

オンラインのコースも充実

コンサルティングファームの仕事は、基本的にはクライアントのオフィスで行います。
クライアントが地方にある場合は、出張と言うことになります。出張となってしまうと、なかなかオフィスに戻ることができないことになります。

このような状況でもコースを受講できるように、オンラインでコースを提供しています。特にOffice等の基礎的なコースについては多くがオンライン化されていますので、クライアント先や出張先のホテルでも受講することが可能です。

 

 

最後に

コンサルティングファームは、コンサルタントの成長をサポートしてくれます。それは、コンサルタントの成長(昇格)は、契約単価のアップにつながり、延いてはファームの売り上げの拡大につながるためです。
(当然、質の面はマネージャ以上で吟味します)

そのため、Off-JT(Off The Job Training)は、他の業界と比べ充実しています。各コースを積極的に受講することでコンサルタントに必要なスキルを効率的に身に着けることができますし、また、プレゼンテーションやケーススタディで疑似体験することができます。

特にシニアコンサルタントから新任マネージャくらいをターゲットにした研修コースは充実しており、また質も高いです。コンサルティングファームに入ったときは、積極的に受講することをお勧めします。

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